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うつ病は、無気力や絶望感に悩まされる心の病気です。



だれでも気持ちがひどく落ち込んでしまうことはあります。悲しいことや、失敗したときなどに、食欲がなくなったり眠れなくなったりした経験があると思いますが、うつ病はこれがひどくなって、そのまま治らなくなってしまった状態です。

通常であれば、どんな悲しいことがあっても、次第に気持ちは晴れ、平常心に戻ることができますが、うつ病の人が経験する暗い気持ちが晴れることがありません。永遠に続くのです。励ましやなぐさめは空々しく感じられ、逆に絶望感を募らせます。うつ病の悲しみはふつうとは質の違うものです。
いつまでたってもふさぎ込んだままで、何事に対してもやる気がなくなることが「うつ病」の典型的な症状です。
　仕事や家事はもちろん、あらゆることがおっくうになり、それまで楽しみだったことや趣味などにも感心をもてなくなります。
　やがて、「こんな自分はだめな人間だ」といった絶望感に悩まされ、不安が強くなります。また、過去を振り返ってはくよくよと後悔ばかりします。そして、「こんな自分はいないほうがいい」と罪悪感を抱き、自殺に至るケースも出てきます。

「1日中続き、どんなにいいことがあっても改善しないような嫌な気分(抑うつ気分)」または「それまで興味のもてたどんなことにも興味がなくなった状態(興味喪失）」のうちの少なくともどちらかがあって、 5つ以上の症状が2週間以上続いた時に、うつ病と診断されます。