sumi 5 現時点(H30.01月)での最新のHDMI仕様に対応できる4系統セレクタ……だけに留まらず、セレクタで選択中のHDMI入力信号より音声部分を自動でスプリッタ処理し、アナログ赤白・光デジタル出力も同時に行えるようにしてくれる、痒い所に手が届く製品です。これにより普通のセレクタのようにOUT側のHDMIに映像・音声信号を送りつつ、別途、オーディオシステムやヘッドフォンへ光デジタルやアナログケーブルで音声信号を送り出力する事が可能となります。昨今は映像・音声信号をHDMIやDisplayportで纏めて送るのが常識になってしまった為、オーディオシステムは映像出力機器とTV・ディスプレイの間に挟むように接続するか、TV・ディスプレイからの光デジタル出力と接続するようになりました。その結果、HDMIの仕様変化に本来無関係なオーディオシステムが影響を受け不具合を起こしたり、間に挟む為にオーディオシステムが旧式だとTV側で一部映像機能が有効に働かなかったり、酷いオーディオシステムだとヘッドフォン出力が無かったり、TV・PCディスプレイとその他音声出力機器に同時に音声信号を送ることが出来なかったり、TVの電源入れておかないと光デジタル出力から音声だけ受け取れなかったり、以前なら考えもしなかった問題が頻雑に発生するようになりました。が、このHDMIセレクタは前述のようにデジタル音声信号のみコピーしてアナログ・光デジタル出力で別ケーブルで出力可能となるので、ヘッドフォンでも古いオーディオシステムでも、OUT側のHDMI信号に影響を与えず使い倒す事が出来るようになります。これで頻繁に仕様が変化していくHDMIの呪いからオーディオシステムのみ、開放する事が可能となる訳です。HDMIの仕様が変わる度にオーディオシステムまで更新を検討する程馬鹿らしい話はありませんのでこれは有難い。勿論、そういった需要は元より一定で存在した為、HDMIスプリッタを利用したり、HDMI接続の間に挟み音声信号だけ分離する機器、等は以前からありましたが、HDMIセレクタにその機能を纏めてくれたのはこれが初だと思われます。非常に有用なアイテムであり、前述の用途がある方や、単純に「今は音楽聞きたいだけ or 今は音声だけ聞きたいのにTVの電源まで入れなくちゃならないのは馬鹿らしい」という方にもお勧めです。今HDMIセレクタを買うならこれでしょう。強いて言うならもっとin側のHDMIコネクタを増やして欲しいですが、まあそれは別セレクタなり同製品なりをin側に複数繋げれば幾らでも増やせる話です。オーディオ機器と映像出力機器を繋げる終端をこのセレクタにすれば音声は抜き出せる為、気に入ったオーディオ機器をずっと使い倒せる、オーディオオプション的な製品ですね。是非このコンセプトを守ったまま、HDMIの仕様がまた更新されたら次の対応機器を出して欲しいものです。