ミニミニプリン 5 高校3年だった1970年の夏に、映画館で見ながら知っていたのは、ジョン?バエズ、CSN&Y、ザ?フー、ジェファーソン?エアプレイン、ジミ?ヘンドリックス位だった。それなのに観に行くことになった動機は、そのコンサートの観客数の桁外れの多さだった。何故40万人もの若者がこのコンサートに集まったのか。それを知りたかったからだと思う。同じ年頃のアメリカの若者の日常的な姿を見たのも初めてだった。川で水遊びをする姿にヒッピー達の生活を想起したりした。このDVDを買って改めて当時を思い起こした。「愛と平和の3日間」とサブタイトルに謳っていたこの映画が明かすのは、ユートピア的な平和な世界だ。野外コンサートに来て、会場の草地に眠る。雨が降れば、"no rain ,no rain"と叫ぶ。川で身体を清め、マリファナを吸い、眠る。インドかと見間違う。そして、出演したミュージシャン達も、このコンサートの意義を理解して、選曲している。I Had a Dream(John?B.Sebastian):「私には夢があった」/Going Up the Country(Canned Heat): /Freedom (Richie Havens):「自由」「時には母のない子のように」と歌う/Rock & Soul Music (Country Joe & The Fish)/Coming Into Los Angeles (Arlo Guthrie):/At the Hop (Shanana)//The "Fish" Cheer/ I-Feel-Like-I'm-Fixin'-To-Die Rag (Country Joe McDonalds)/Drug Store Truck Drivin' Man (Joan Baez)/Joe Hill (Joan Baez): 1930年代組合運動を指導して、処刑されたジョーヒルの歌/Suite: Judy Blue Eye(Crosby, Stills & Nash) /Sea of Madness (Crosby, Stills, Nash, & Young):「狂気の海」/Wooden Ships (Crosby, Stills, Nash & Young)/With a Little Help From My Friends (Joe Cocker):「友だちのほんの少しの助けで」/Soul Sacrifice (Santana):「魂の御供」/I'm Going Home (Ten Years After):「私は家へ帰ろうとしている」/Volunteers (Jefferson Airplane)/Medley: Dance To the Music / Music Lover / I Want To Take You Higher (Sly & The Family Stone):ヴェトナムへNo!と言おう、ピースサインをもっと高く捧げようとアジる/Love March(Paul Butterfield Blues Band):「愛の行進」/Star Spangled Banner / Purple Haze / Instrumental Solo (Jimi Hendrix):ギター1本でよれよれの「アメリカ国歌」を演奏し、B29から落とす爆撃音や爆破音をその中で巧みに擬音化して反戦の曲を奏でる。 コンサートがベトナム反戦集会であり、自由や開放を歌うものであることが曲名だけ見ても分かる。