John Smith 3 短辺綴じの長財布型カードケースということで、見た目の印象はクール&スマート。カードの収納力も申し分ない。価格帯もこの手の商品群にしては安価と言える。ここまでは満点。しかし折角のクールなデザインも、全てのフォルダにカードを収めた瞬間脆くも崩れ去る。平均1mm余厚の硬い板状の物体を片面の見開きに13枚も押し込むのだから単純計算で片側10mm以上は膨らむことになる。長財布型のウォレットが中央を山にして20mmも膨れ上がった姿は不格好と言わざるを得ない。テーブルに置くと見事なシーソーの出来上がり。しかも、中央のファスナーポケットは空の状態で、だ。フォルダ満杯のカード類とスマホの同時収納は不可能に近い。(カードが一枚も入っていない、もしくは数枚だけの状態ならスマホの一台くらい収納可能なキャパではあるが、これではこの商品の用途としては本末転倒)一気に赤点付近まで評価が下がる。元のデザインが格好良いだけに、実に勿体ない。綴じしろが現行の1.5倍ないし1.8倍程度あればもう少しおさまりが良いと推察される。それに、カードフォルダのフラップを固定するのが、片側に一個ずつあるスナップボタンのみというのも、いささか心もとない。止付け強度が低く、特に目一杯にカードを詰め込んでしまうと途端に弾ける(知らないうちにスナップが外れる)リスクが跳ね上がる。三つ重ねデザインを採用しているのだから、ダブルラウンドファスナーでしっかり閉塞する構造であっても良いのではないだろうか。敢えてリフレインすると、デザイン自体は非常に良いと言えるものなので、上記の点が一新され、同価格帯から50%程度の価格上昇であれば類似商品を再購入する可能性もない訳では無い。ただ、カードケースとしての実用性自体はかなり優れているので、総評としては『オビに短しタスキに長し』がぴったりくる。